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今日は解説記事を書きたいと思います。
例外はありますが、通常、かぎ針編みでは表と裏とで編み方が違うわけではありません。
ずっと表を見ながら編む場合、表と裏で編地の見た目にも違いがありますが、細編みや長編みなど同じ編み方で平編みを編むと、表裏まったく同じ編地になるので、あまり表裏を意識せずに編むことができます。
でも、表と裏を意識しながら編むって、実はけっこう大切です。
今日は、かぎ針編みの表と裏について書いていきたいと思います。
編み図は編み地の表側が描かれている
アフガン編みはやったことがほとんどないので分かりませんが、棒針・かぎ針の編み図は、必ず表から見た編地の状態が描かれています。
例えば、棒針編みで編むメリヤス編み。
これを編み図で表すと↓のようになります。
編地同様、編み図でも表目が並んでいます。
実際に編むとき、表側の面を見ながら編む奇数段は表目を編みますが、裏側を見ながら編む偶数段はどうでしょう?
偶数段を編むとき、編み図では表目になっているからと言って、表目を編んでしまうと、メリヤス編みではなくガーター編みになってしまいます。
実際には、表側から見たときに表目に見えるように編まなければなりません。
表から見たときに表目に見える編み方=裏目を編みます。
このように、編み物では、編み図記号の通りに編むのではなく、表側から見たときに編み図の通りになるように編んでいきます。
では、かぎ針編みではどうでしょう?
かぎ針編みでは、細編みも中長編みも長編みも、ほとんど全ての編み方は表も裏も編み方は同じですが、一つだけ例外があります。
それは引き上げ編みで、引き上げ編みだけは表引き上げ編みと裏引き上げ編みと2つの編み方があります。
引き上げ編みは、ラインを強調した編地やかぎ針編みで編むアラン模様やなわ編み模様などで意外によく使う編み方ですが、表と裏とをしっかりと意識して編まないとなりません。
実際に編み図を例に見てみましょう。
この編み図を間違えやすい編み方と正しい編み方とで編んでみたのが、↓の編地です。
向かって右側が正しい編み方、左側が間違えた編み方です。
左側は、表側を見ながら編む奇数段では表引き上げ編みを編んでますが、裏を見ながら編む偶数段では編み図記号通りに表引き上げ編みを編んでます。
表側から見たとき、裏で表引き上げ編みを編んだ偶数段のところが裏引き上げ編みになってしまっています。
編み図は表側の編地の状態が描かれているので、表を見ながら編む段では編み図通りに表引き上げ編みを、裏を見ながら編む段では表から見て表引き上げ編みになるように、裏引き上げ編みを編むのが正しい編み方です。
編み図から表と裏の段を読み解く
では、どの段が表側を見ながら編む段かはどのようにすれば分かるのでしょう。
奇数段=表、偶数段=裏と覚えている方もいらっしゃるかもしれませんが、実はちょっと違います。
先ほどの引き上げ編みの編み図ですが、平編みで編む編み図は、必ず段の横に矢印がついています。
この矢印が左向きになっている段が表、右向きになっているのが裏になります。
1段目で表を見ながら編む編み図(=奇数段が表の編み図)が多いですが、例えば模様の関係で玉編みが偶数段になってしまうような場合など、偶数段を表にして編む編み図も時々あります。
実際の編み図を見てみましょう
先にあげた例のように、表引き上げ編みがラインになっているような編み図は比較的分かりやすいですが、表引き上げ編みと裏引き上げ編みが入り乱れているような編み図はけっこう大変です。
例えば、無料編み図公開しているワッフル編みのコースター。
このコースター、編み物を長くやっているベテランさんならそんなに悩むことなく編めるかと思いますが、初心者さんにとっては意外に難しい編み図です。
その編み図がコチラ↓
手書きで少々見にくいですが、ご了承ください。
鎖編み15目で作り目したら、1段目(=表を見ながら編む段)は普通に長編みを編みますが、2段目(=裏を見ながら編む段)では、両端の目以外全て引き上げ編みになっています。
編み図では、鎖3目で立ち上がったら、裏引き上げ編み2目・表引き上げ編み1目・裏引き上げ編み3目・表引き上げ編み1目…と編んでいきますが、編み図の編み目記号通りに編んでしまうとワッフル編みの模様が出てきません。
裏を見て編む偶数段では、全ての引き上げ編みを表から見て編み図記号のように見えるように、記号を読み替えて編む必要があります。
実際にどう編むかというと・・・
鎖編み3目で立ち上がり、表引き上げ編み2目・裏引き上げ編み1目・表引き上げ編み3目、裏引き上げ編み1目…という感じで、表と裏を逆にして編んでいきます。
引き上げ編みを表と裏で編み分ける練習にもなりますので、よかったらぜひ編んでみていただけると嬉しいです。
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